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 肩こりという症状は、腰痛と並ぶ代表的な不定愁訴です。

 

 厚生労働省の国民生活基礎調査の有訴率では、毎年腰痛とトップの座を争っています。

 

 「肩こり」という言葉が指す「肩」とは一般に、肩の関節の周辺を示すわけではなく、首の付け根~肩関節の近く~肩甲骨の上部を含めた比較的広範囲を表している場合が多いと思います。

 

 定義には個人差があると思いますが、皆さんの多くが上の画像の「肩こりエリア」が囲む比較的広い範囲の症状をいわゆる「肩こり」と呼んでいると思います。

 

 肩の関節に近い部分の凝りを「肩こり」という分にはまだ分かりますが、首の付け根の範囲の凝りも「肩こり」と呼ぶのは何か不思議な感覚があります。

 

 是非、「首こり」と呼んであげてください。

 

 日本において一般的に言う「肩こり」という表現は、世界的に見ると非常に独特で、日本以外の国では首や背中の症状として認識されていることが多いようです。

 

 ちなみに「肩が凝る」という言葉を一般に広めたのは、夏目漱石であると言われているそうです。

 

 筋肉の硬さを指して「凝る」という表現が普及する以前は「張る」という言葉がよく用いられていたそうです。

 

 「凝る」という言葉は、局所的な筋肉の固まりを実に端的に表現している画期的な言い回しですよね。

 

 肩こりの症状を出してしまう原因は、単に筋肉の硬さだけではありません。

 

 頚椎(首の骨)の疾患、精神的なストレス、眼疾患、肩関節の疾患、心肺の疾患、歯や顎関節の疾患、耳や鼻の疾患など様々な疾患が肩こりを引き起こしている場合があります。

 

 首や肩の凝りは頚椎症の可能性もあります。

 詳しくはコチラをご覧ください。

 

 また、精神的なストレス脳の疲労は、顕著に肩こりの症状を引き起こします。

 

 肩こりの原因となる可能性が高い「僧帽筋」「胸鎖乳突筋」は、副神経という脳の神経に直接、支配を受けています。

 

 そのため、脳が感じているストレスが、そのままそっくり筋肉の凝りとして表れてしまう場合も多いのです。

 

 もし、あなたが肩こりに長年悩まされているならば、それは「脳の疲れ」が原因の一つかもしれません。

 

 人間の脳の重さは体重の2~3%程度ですが、身体全体の25%以上ものエネルギーを使う場合もあるほど、人は脳の機能に依存して生活をしているのです。

 

 反対に、脳と関係の深い首や肩の筋肉の硬さを取ることで、脳を癒すことも可能です。

 

 首と肩の筋肉を効率的に緩めるツボをご紹介します。

 

 

 「頸百労」は「けいびゃくろう」と読みます。

 私が最も好きなツボの一つです。

 

 まず、上の写真の「大椎(だいつい)」が示す場所を触ってみて下さい。

 

 骨の突起がボコッと出ていると思います。

 それは、首の7番目の骨の突起です。

 

 この突起のすぐ下に「大椎」というツボがあります。

 古代の中国では、この突起を大椎と呼んでいたそうです。

 

 この大椎を目印にして「頸百労」を見つけていきます。

 

 大椎から指三本分(2寸)上に行き、手の親指の横幅一本分(1寸)外側に行くと、頸百労があります。

 

 上の画像の位置を触ってみて、押して気持ちの良い場所を見つけても構いません。

 

 自ら押す場合は、中指を使うのがお勧めです。

 

 また、大椎はシャワーやドライヤーを使って温めると非常に効果的です。

 

 もちろん、せんねん灸などを使っても構いません。

 

 最後に「肩井(けんせい)」です。

 

 肩井は、言わずと知れた名穴(めいけつ)です。

 

 名穴とは「極めて優れたツボ」という意味です。

 

 肩井は、僧帽筋という筋肉の上部線維のほぼ中央にあるツボです。

 

 自分の中指を使って指圧したり、せんねん灸で温めるのも効果的です。

 

 この三つのツボを駆使して、ぜひご自身の脳を癒してあげてください。

 

 余談ではありますが、2001年に公開されたジェット・リー主演の「キス・オブ・ザ・ドラゴン」という映画をご存じでしょうか。

 

 キス・オブ・ザ・ドラゴンというのは、「龍の接吻」という意味を持つ架空のツボの名前です。

 

 このツボはもちろん劇中に登場するのですが、鍼が刺さっているシーンが一瞬なので、いまいち場所が分かりにくいのです。

 

 首の後ろであることは間違いないので、私は個人的には「頸百労」の位置ではないかと考えております。

 

 どなたか、龍の接吻の場所を突き止めた方は、是非私にご一報下さい。